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おんなと男の今昔物語

 10月20日(土)、弁護士の山内益恵さんを呼んで「おんなと男の今昔物語~命令する男、従う女。もの言う女性、支える男性~」と題しての学習会を交流会も含め9班22名の出席で行いました。

 経済的な女性の歴史は、江戸時代では庶民のレベルでは男女平等だったが、明治民法によって家父長制となり女性の相続権がなくなり、無権利状態は戦後の昭和憲法まで続く。戦後は女性の権利を取り戻していく時代だという。

 それでも遅々として進まないのは、経済界からの要請が大きい。高度経済成長期は、男に長時間労働をさせ、それを支える専業主婦を作った。経済成長が止まった後は、賃金が抑制されたが、「中流」としての生活維持のために、女性が働く必要が出てきた。男女機会均等法後2004年の賃金格差は男100:女45。女性の権利を取り戻しつつあると言われるのに、この数字は何だ!!過去に家父長制をとっていた国で男女平等が日本より進んでいる国はあるのに、なぜ日本にはできていないのだろうか?それは世界的にクォーター制度(あらゆる場で男女の比率を決める)を取っている国があり、議員や会社役員などの決定機関に女性の参加がある。それが大きな要因かもしれない。

 また、男は仕事、女は家庭という時期はそんなに長くはない。しかも女性も、男性も派遣やパートなどが増え、働きにくくなっている。こんな時代だからこそ変えられるいいチャンスかもしれません。日本と世界の格差が広がり、世界の状況も知って、日本のこの「女と男」の関係を問い直していこう。その一つとしてクォーター制度を導入するのも一つの手。でもそれを推進していく女性の認識自体も変えていかないと日本は変わらないだろうなあ。道のりはまだまだ遠そうだ。

 このような内容の学習会に夫婦で出席された方がおり、男性の正直な気持ちを聞くことができました。家庭の問題は決して個人の問題にとどまらず、いつの時代も多くの女性たちが抱えている問題です。そんな一人の「どうして?」を拾ってみんなで考える学習会を今後も開いていけたらと思います。


2004年賃金格差 正社員の場合 男100 女68
   

労働者(パート等含)

男100 女45
労働時間(年間) 日本 2300時間    
    ドイツ 1800時間    
    オランダ 1300時間    
ジェンダー格差指数ランキング(経済界における女性の地位)
 

日本は101位/134か国中

ルワンダは議員64%が女性

韓国2000年国会比例候補者30% 

ノルウェー…議員の男女の比率が40% を下回ってはならない

ドイツ…2018年までに大手30社の企業役員を20%義務化への動き